はじめに
前回は「ITディレクターが持つべきマインド」を紹介しました。
今回はITディレクターになるためにはどうすれば良いかを、筆者の経験を基に紹介したいと思います。
この記事を読む際の注意点
システム開発において「役割名」が同じでも、会社や現場によって「役割」が異なることはよくあります。
記事の内容は筆者の経験を基に記載した、一例として読んで頂ければと思います。
ITディレクターになるためのキャリアパス
ITディレクターは新卒でいきなりなれるものではありません。
他の記事で紹介している通り、「幅広いIT知識」「サービス(プロダクト)の業界知識」「コミュニケーション能力」「管理能力」が必要になるためです。
また、ITディレクターはプロジェクトの成否に少なくない影響をあたえるので、「知識」「能力」があっても「経験」「年齢」が考慮されて、若い方に任せられる事は少ない様に感じます。
(参考までにお伝えすると、筆者が業務で会った最年少のITディレクターは30歳です。)
筆者が考えるITディレクターになるための最短のキャリアパスは下記の通りです。
「エンジニア」→「チームリーダ」→「ITディレクター」
第一ステップ:エンジニア
「エンジニア」として業務を遂行する上で「IT知識」を向上させていきます。
また、チームの一員として行動することにより「コミュニケーション能力」も向上する事が期待されます。
更には自身のタスクを管理するために最小限の「管理能力」も習得できます。
ここで言う「エンジニア」を現場によっては「プログラマー」「SE」「インフラエンジニア」「フロントサイドエンジニア」「バックエンドエンジニア」等と呼んでいるかもしれません。
第二ステップ:チームリーダ
「エンジニア」として力をつければ「エンジニア」を統括する「チームリーダ」を任せられます。
自身もエンジニアとして業務を行いながら2〜8名程度のエンジニアの管理を行います。
「チームリーダ」として業務を遂行する上で「管理能力」「コミュニケーション能力」に磨きをかけて行きます。
また、困難な技術的課題を担当する事により、「IT知識」も向上させていきます。
更に「チームリーダ」になると「クライアント」との打合せの場に出席することも増えるので、「業界知識」の習得と「対クライアントとのコミュニケーション能力」の向上に取り組みます。
第三ステップ:ITディレクターなる
「チームリーダ」として十分な実績を残せたら、「ITディレクター」の役割にチャレンジする土壌が整ったと考えて良いと思います。
社内面談で「ITディレクター」に挑戦したいと伝えてみましょう。
社内に「ITディレクター」に準じる役割がない場合は、転職やフリーランスへの転向を検討してみて下さい。
第四ステップ:ITディレクターになってから
「ITディレクター」になる事がゴールではありません。
「ITディレクター」になってその役割を円滑に遂行するためには、更に多くの知識とスキルが必要になります。
不足している知識・スキルを学び続ける必要があります。
まとめ
今回はITディレクターになるためのキャリアパスの一例を紹介しました。
読者のご参考になれば幸いです。